人と建物の安全を支える
耐震診断・赤外線調査のWith Corporation

人と建物の安全を支える 耐震診断・赤外線調査のWith Corporation

鉄筋コンクリート造(RC造)耐力度測定

鉄筋コンクリート造(RC造)の耐力度測定
建物の【構造耐力】【経年による耐力低下(保存度)】【立地条件による影響】の
3点の項目を総合的に調査し、建物の老朽化を評価します。
この耐力度測定は、絶対的な合否を測定するものではなく、
相対的な危険度を調べるものであります。
従って評価点が高くても、それが直ちに安全な建物を意味するわけではありません。

【構造耐力】
耐力度測定を行う建物が新築時において、どの程度耐力があったかを
評価するものです。
①保有耐力
②層間変形角
③基礎構造

【保存度】
保存度では新築時に比べて現在の建物の構造耐力が
どの程度、劣化しているかを評価します。
測定は建築年が異なる毎に行います。
弊社では保存度の調査を承っております

①経過年数
②コンクリート中性化深さ及び鉄筋かぶり暑さ
③鉄筋腐食度
④不同沈下量
⑤ひび割れ
⑥火災による疲労度

①経過年数
当該建物の耐力度測定時における建築時から経過年数に応じて残存率を
計算します。
②コンクリート中性化深さ
柱頭1箇所、柱脚1箇所、梁2箇所について測定を行い、その平均値を中性化深さとします。
≪中性化の測定方法≫
はつり面にフェノールフタレイン1%アルコール溶液を噴霧し、赤紫色に着色しない部分の
最大深さを測定します。
硬化したコンクリートは、表面から炭酸ガスの作用を受けて徐々に水酸化カルシウムが
炭酸カルシウムになっていくのですが、これらを見分ける方法が、上記の測定方法です。
炭酸塩化した部分は着色しませんが、アルカリ部は赤紫色に着色するので見分けることが
できます。
②鉄筋かぶり暑さ(かぶり厚さに仕上げ材を含めない)
柱頭1箇所、柱脚1箇所、梁2箇所について鉄筋かぶり厚さを測定し、その平均値を
鉄筋かぶり厚さとします。
柱・梁・耐力壁のかぶり厚さが3cm以上という規定があり、かぶり厚さは耐久性のみならず
耐火性をも支配します。
③鉄筋腐食度
柱・梁についてそれぞれ2箇所以上鉄筋の腐食状態を調べ、状態に応じたグレードを求めて
その平均値を鉄筋腐食度とします。
コンクリートの中性化は鉄筋の発錆の原因となり、鉄筋の発錆は鉄筋断面の不足による
引張強度の低下、付着力の低下、ひび割れによるコンクリート強度の低下など、
鉄筋コンクリート造(RC造)建物の耐力に大きな影響を与えています。
④不同沈下量
各階の張間・桁行両方向について沈下量測定を行い、相対沈下量の最大値により評価します。
なお、測定マークは構造体に設定することを原則としていますが、それが困難な場合は
構造体より1mの範囲内に設定します。
全体に等しい沈下が建物に生じた(不同沈下のない)場合は、外部との取合い、設備、配管類に
障害が生じることはありますが、構造耐力にはそれほど影響を与えません。
それに対して不同沈下が生じた場合は、構造的障害や床の傾斜などの機能的障害が生じやすいです。
不同沈下によるひび割れは、沈下の少ない部分から沈下の大きい部分に向かって
斜め上方を指す方向に生じます。このことから実際の壁面に生じているひび割れによって
どの方向に大きく沈下しているかを推察することができます。
⑤ひび割れ
当該建物の柱・梁・壁・床のそれぞれ1箇所について構造ひび割れの測定を行い、状態に応じた
グレードを求めて、その平均値をひび割れとします。
尚、モルタル等の単なる収縮亀裂を評価しないように注意が必要です。
測定の対象となるひび割れは構造体に生じているひび割れであり、調査単位全体を対象とし
そこに含まれている柱、梁、壁、床について測定します。
鉄筋コンクリート造の建物は健全なものでも年数が経過すれば、ある程度のひび割れは避けられません。
ヘアークラック程度のひび割れは、ひび割れのない部分の空隙と大差ないと考えられますが、
それ以上に大きなひび割れは、より早く中性化及び鉄筋の腐食を進行させてしまいます。
⑥火災による疲弊度
当該建物が耐力度測定時までに火災による被害を受けたことがある場合、その被害の程度が
最も大きい階について被災面積を求め、その階の床面積に対する割合をもって評価します。
【立地条件による影響】
建物の形状、地域により耐力を支配する外力が地震力であったり、
風圧力であったり、積雪荷重であったりします。
外力というものは不確定性の強いもので、構造計算上は或る外力で耐力が決まるという
結果を得たとしても、他の外力も想定を上回る大きな値が加わる危険性も強いので、
下記の4項目を平等に評価することとされています。
①地震地域係数
入力地震動の大きさの程度を補正するための係数です。
②地盤種別
入力地震動及び地盤被害の可能性の大きさの程度を補正するための係数です。
③積雪寒冷地域
積雪や寒冷の影響による建物の劣化の程度を補正するための係数です。
④海岸からの距離
海岸からの距離に基づき、塩風害の影響による建物の劣化の程度を補正するための係数です。

株式会社ウィズでは、耐力度測定を行う上で
必要な【保存度の調査】を承っておりますので一度、お問い合わせください。

2019/3/28
調査依頼/お問い合わせはこちら
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